給与明細のペーパーレス化で業務効率UP!業務負担 / コスト / 手間の大幅削減
事例|建設 / 運送業における給与明細発行業務の効率化方法とは?
公開日: 2025.08.01
HCSNewsLetter 第250号
取材協力
経理部長 嶋 智 様
今井重機建設株式会社様について
[所在地]
富山県南砺市百町114
[事業概要]
運送業(橋桁、鋼材、重量特殊物等)、建設業(橋梁架設工事、鉄骨建築、旧橋解体工事等)、建設機械 / 自動車リース及びレンタル業。
紙の給与明細発行業務に伴う、印刷 / 封入封緘 / 配付 / 郵送 / 保管などの作業負担やコストを改善するため、『かんたんぺパレス!』を導入。その結果、業務の効率化とコスト削減を実現し、発行側 / 受取側の双方にとってストレスのない運用が可能となった事例をご紹介します。
- 課題
- (1)給与明細発行から配付までの業務負担軽減
(2)印刷 / 郵送費 / 保管にかかるコスト削減
(3)給与明細配付時の手間の解消
- 効果
- (1)1時間以上の作業がボタン1つで即完結!
(2)紙コストだけでも年間約8万円の削減
(3)発行側 / 受取側ともに、ストレスフリーな明細閲覧環境
目次
給与明細発行業務の効率化を実現するための「3つの課題」

経理部長 嶋 智 様
-検討のきっかけを教えてください-
私事ですが、以前の職場ではペーパーレスが当たり前の環境でした。そのため、当社に入社してから紙文化が根強く残っていることに驚き、業務の非効率さが気になっていました。今はペーパーレスが主流の時代でもあり、「このままではいけない」と感じたことがきっかけです。
当社内で「会社全体の業務の見直しが必要だ」という声もあがり、まずは給与明細発行業務の見直しから、ということで給与明細のWeb化を検討することとしました。
-どのような課題をお持ちでしたか?-
課題1:給与明細発行から配付までの業務負担軽減
給与明細の発行 / 印刷 / 封入封緘 / 社員への配付まで、すべての業務を総務担当者1名でおこなっていました。社員約90名分の明細処理に加え、現場管理、伝票処理といった経理業務、電話対応、急なトラブル対応など、日々の業務は多岐にわたります。給与明細の作業中に急な対応が入ることも多く、予定通りに進められないこともしばしば。
本社以外の営業所へは給与明細を郵送していたため、給与支給日に間に合わせるためには、本社以外の営業所への郵送スケジュールを逆算して準備する必要もありました。営業所への郵送が終わってから、本社社員分の印刷 / 封入封緘作業に取り掛かる流れとなり、毎月の業務は常に時間との戦いでした。
さらに、以前は、給与明細専用の特殊な印刷用紙を使用しており、ドットプリンターでの印刷が必要でした。印刷待ちの時間や、コピー機の故障リスクにも気を配らなければならず、伝票処理や電話対応などの他の業務との両立が難しい場面も多く、給与支給日当日にようやく給与明細が完成することもありました。
課題2:印刷 / 郵送費 / 保管にかかるコスト削減
以前は、給与明細をすべて紙で発行していました。印刷代、封筒代に加え、毎月小杉営業所と栃木営業所への、郵送代もかかります。
また、印刷時には使い回しできない余剰用紙が毎回発生。 専用の連続帳票は100枚単位で購入する必要がありますが、社員の人数と一致しないため、毎回10枚前後の余りが生じます。帳票の構造上、これらの余剰用紙は次回に繰り越して使用することができず、廃棄せざるを得ない状況に。紙コストだけでも年間約7~8万円のコストがかかるため、当社にとっては大きな負担となっていました。紙コストに加え、人件費や郵送費も加わることで、会社全体の出費は一層増加していました。
さらに、給与明細の発行 / 配付費用に加え、保管コストもかかっていました。キャビネットの保管スペースを圧迫するうえ、保存期間の管理が曖昧で、「いつまで残しておくべきか」といった悩みもありました。個人情報を含むため、処分にも費用と手間がかかり、結果として保管スペースが年々不足する状況が続いていました。
このように、給与明細の発行から保管、処分までにかかる、印刷費 / 人件費 / 郵送費 /保管費などの「見えにくいコスト」は想像以上に大きな負担となっていました。
課題3:給与明細配付時の手間の解消
以前は、社員が直接事務所まで給与明細を取りに来る必要がありました。
当社には長期出張を伴うドライバーや、現場で働く作業員が多く在籍しています。特に工事現場で勤務する社員は泊まり込みになることもあり、月をまたぐケースも少なくありません。中には年に2回程度しか本社に出社できない社員もおり、給与明細が数か月事務所に溜まってしまうことも珍しくありませんでした。
また、給与明細をあまり確認しない社員も一定数おり、明細が事務所にどんどん溜まっていくことも。会社としては明細を渡す義務があるため、取りに来ない社員や長期出張で受け取りが困難な社員には、個別に連絡をしていました。こうした対応には手間がかかり、私や総務担当者としては「早く取りに来てほしい」という思いもありました。
給与明細は手渡しが原則のため、ドライバーや作業員が帰社するのを待つ必要があり、渡す側が業務終了後も残業して対応するケースもありました。「いつ帰ってくるかわからない」「また連絡しなければならない」といった精神的な負担も大きかったです。
「3つの課題」を解決する『かんたんぺパレス!』
-採用の決め手を教えてください-
既存の給与システムとスムーズに連携できることが大きな決め手です。新しいシステムを一から選定 / 構築するのではなく、今使っている仕組みを活かしながら効率化を図れる点に、非常に魅力を感じました。
また、以前からお付き合いのあるHCSさんの対応は、日頃から丁寧かつ迅速なため、今回も安心して相談できると思いました。期待通り、今回も導入前の検討段階から親身になって話を聞いてくださり、導入後のサポートも非常に手厚く、現場の不安や疑問にもすぐに対応していただけました。「この会社なら任せられる」という信頼感があったからこそ、社内でもスムーズに導入を進めることができました。
-工夫した点を教えてください-
当社では、長期出張や特殊な運搬業務に従事する社員が多く、特殊手当や重機手当など、さまざまな手当項目が存在します。これらの手当をどのようにまとめて表示するかについては、社内で検討を重ねました。当初は「手当の詳細がわからない」といった社員からの指摘があるのではないかという懸念もありました。しかし、実際には、総務担当者と管理部門で積極的に話を進め、社員への事前説明を実施することで、不満や混乱もなく、スムーズに運用できています。
検討開始からわずか3か月という短期間での導入を実現できたのは、非効率な業務から脱却したいという共通の思いで、総務担当者と管理部門が一体となって前向きに取り組んだ成果だと感じています。
導入効果・メリット
-取り組みの効果はいかがでしたか?-
効果1:1時間以上の作業がボタン1つで即完結!
給与明細のWeb化により、発行業務は大幅に効率化されました。給与システム側にある「明細アップロードボタン」を押すだけで、全社員への明細配付が完了します。以前は、営業所への郵送を終えた後、本社社員分の印刷 / 封入封緘作業に1時間以上かかっており、その間は現場管理や経理業務などが滞ることもありました。今は、印刷 / 封入封緘作業が不要になったことで、総務担当者は他の業務に余裕を持って取り組めるようになり、業務負担も大きく軽減。
給与システムと「かんたんぺパレス!」が連携することで、総務担当者が給与明細の発行時に都度システムを立ち上げたり、コピー機をセットしたりする必要がなくなりました。作業工程が大幅に削減され、結果として、業務負担も大きく軽減されています。
また、社員から “源泉徴収票” の発行を求められることもあり、その都度個別の印刷対応が必要でしたが、今は社員自身がWeb照会にログインすることで、源泉徴収票の閲覧とダウンロードが可能に。個別対応が不要になり、社員も私たちも非常に楽になりました。
印刷 / 封入封緘業務がなくなったことで、郵送後の各営業所側の事務的な負担も軽減され、会社全体として業務効率が向上しています。これまで発行業務に追われていた総務担当者も、空いた時間を他の業務に充てられるようになり、業務に余裕が生まれました。給与明細発行業務の効率化によって、精神的な負担も軽減されたと感じています。
効果2:紙コストだけでも年間約8万円の削減
導入前は、給与明細の印刷にかかる紙コストだけで、年間7~8万円のコストが発生していました。しかし、給与明細のWeb化により専用用紙が不要となり、給与明細に関する印刷 / 紙コストはゼロに。現在は、税務署に提出する書類のみ専用の用紙に印刷しており、ドットプリンターを置く場所のことも考えると、いずれはこの書類もペーパーレス化したいと考えています。
また、郵送業務の廃止により郵送費も削減され、紙の給与明細を保管する必要がなくなったことで、保管スペースや管理にかかる費用も不要となりました。
社員からの希望があれば紙の給与明細も発行していますが、Web照会画面から給与明細のPDFをダウンロードして印刷するだけなので、手間は最小限。希望者はごくわずかなので、以前に比べると負担感は激減しました。
また、社員は各自のスマートフォンやパソコンで給与明細を確認できるので、封入封緘作業は不要に。複写した紙の給与明細を保管する必要も無くなり、印刷代 / 郵送代 / 保管費用などの大幅なコスト削減にも繋がりました。
効果3:発行側 / 受取側ともに、ストレスフリーな明細閲覧環境
社員は、紙の給与明細を取りに来る必要が無くなり、給与支給日になると、各自のスマートフォンやパソコンで、いつでもどこでも簡単に給与明細を確認できるようになりました。 以前は、紙の給与明細を事務所まで取りに来る必要があり、給与明細を取りに来ない社員に対しての個別連絡も行っていたので、発行側 / 受取側双方に負担でしたが、今ではWeb上ですぐに確認できるので、非常に便利になったと好評です。
導入当初は給与明細の閲覧方法やPDFのダウンロード手順など、 操作説明が必要でしたが、利用を重ねるうちに社員も徐々に慣れ、「Webで確認でき、便利になった」という声もよく耳にします。ペーパーレス化への取り組みに対して社内からの反対意見はほとんどなく、スムーズに定着しました。
最近では徐々に、給与明細をWebで確認する社員も増加。特に若い世代は、支給日の深夜0時に明細を確認するほど活用しており、Web化への抵抗感はほとんどありません。また、管理者画面で社員の「給料明細閲覧履歴」を確認できるため、運用面でも安心感があります。給与明細の発行側 / 受取側ともに、時間的にも精神的にも余裕が生まれ、まさに“ストレスフリー”な環境を実現できたと感じています。
今後の展望
-今後、取り組みたいことをお聞かせください-
業務システムを導入後20年以上経過し、これまで何度か改修を重ねながら運用してきました。「電子記録債権」の対応ができていないなど、現代の運用に合ってない部分も多く、この機会に見直したいです。
昨年4月に会計システムを刷新しました。現在は会計と業務を別々に入力し、管理している状態ですが、 HCSさんと他社サービスのメリットを活かして “より使いやすく、業務全体を効率化できるシステム構築” を目指しています。
将来的には、現場作業員の日報の電子化と、勤怠情報から給与計算を一気通貫で処理できる仕組みの構築を整えたいと考えています。現場と管理部門の連携をよりスムーズにし、 ”業務の質とスピードを高めていくこと” が目標です。
-インタビューにご協力いただきありがとうございました-

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