産廃処理向けシステムと計量現場の情報を集約し、二度手間ゼロにした取り組みとは?

産廃処理業における産業廃棄物の計量業務をデジタル化で改善した事例

公開日: 2024.07.01

HCSNewsLetter 第237号

取材協力

生産部生産管理課生産管理係 係長 青木 琢朗 様

株式会社アイザック様について

[所在地]
環境事業部:富山県富山市米田町1-2-1

[事業概要]
産業廃棄物の処理を行う環境事業および木箱製造業をルーツとするパッケージ事業

 廃棄物の受け入れ量が年々増加しているアイザック様。計量待ちトラックの渋滞を解消するため、紙伝票による管理だった計量実績、目視の積載物確認をデジタル化し集約。効率化に成功した事例をご紹介します。

課題
(1)計量トラック300台/日の渋滞解消
(2)計量オペレーターの業務効率化
(3)計量器増設に対応できる体制の構築
効果
(1)情報の一元化で二度手間を撤廃
(2)月20時間超の作業削減
(3)遠隔受付で少人数でも運用可能に

目次

産廃業の計量業務を効率化するための「3つの課題」

生産部生産管理課生産管理係 係長 青木 琢朗 様

-検討のきっかけを教えてください-

 当社への産業廃棄物の入荷量が、徐々に増加してきたことがきっかけです。国内における産業廃棄物の排出量自体は、ここ20数年横ばいですが、県内外の同業他社が廃業して減少した影響で、受入体制の見直しが必要になり、対策を検討しました。

-どのような課題をお持ちでしたか?-
課題1:計量トラック300台/日の渋滞解消
課題2:計量オペレーターの業務効率化
課題3:計量器増設に対応できる体制の構築

 計量待ちのトラックで当社構内が大渋滞していました。

 

 廃棄物の重量は①トラック総重量②荷下ろし後の空車重量、の順に計量し、①②の差分算出で正味量を求めます。複数種類の廃棄物を混載するトラックは、さらに計量方法が複雑になります。1日のトラック受入台数は平均で約150台。多い時には約300台、計量回数は約500回にものぼりますが、当時計量器は2台のみ。計量・荷下ろしで車両移動が必要な上、計量結果は計量器の中に保存されるので、差分を算出するには同じ計量器に戻る必要も。トラックの順路が非効率でした。


 また、産廃処理の予定・実績管理システムと計量器は連動せず、取引予定と計量実績を計量票へ2度に分け印刷、実績をシステムに手入力するなど、計量オペレーターの作業に二度手間が生じていました。

「3つの課題」を解決する「計量管理システム」

-採用の決め手を教えてください-

 HCSさんの提案が的確だったことです。当社の意向を汲み取り、いくつもの対応パターンを提示してくれました。計量オペレーターからは「打ち合わせを重ねる中で当社も気づかないような提案もあり、本当によかった」との声を聞いています。

導入効果・メリット

-取り組みの効果はいかがでしたか?-
効果1:情報の一元化で二度手間を撤廃
効果2:月20時間超の作業削減
効果3:遠隔受付で少人数でも運用可能に

  情報の一元化により、計量実績が共有され、どこで計量しても差分算出できるようになりました。さらに計量器を4台に増設、トラックの順路が柔軟になり、混雑は緩和。ドライバーにも好評です。


 また、業務ノウハウの必要な計量オペレーターを増員することなく、計量現場の誘導員配置のみで計量器4台の運用を実現。以前は計量器ごとに計量オペレーターを配置していましたが、計量器周辺にネットワークカメラを設置、遠隔でトラック受付対応ができます。


 未連動だった産廃業システムと計量器を連動させ、計量オペレーターの二度手間を撤廃。月20時間超の作業削減効果がありました。計量完了時には、結果がシステムに自動登録、計量票は取引情報と重量情報の一括印字が可能です。

今後の展望

-今後、取り組みたいことをお聞かせください-

 計量完了後に紙の計量票を発行していますが、ドライバーへの手渡しが原因で、トラックの待機が発生。電子化による効率化の方法をHCSさんに相談中です。お客様からの要望に応じて管理部で計量票控えをスキャンしメール送付することもあり、これもペーパーレス運用にしたいです。

-インタビューにご協力いただきありがとうございました-

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