サーバ移行でBCP強化と運用負荷軽減!自然災害を機に選んだ安心のインフラ基盤

事例|プラスチック製造業のインフラ刷新で、安心と効率化を実現した方法とは?

公開日: 2026.01.05

HCSNewsLetter 第255号

取材協力

・執行役員 グループ統括
 本部長 上田 祐輔 様
・グループ統括本部 総務部 総務課
 情報システム係 係長 大平 健一 様

阪神ホールディングス株式会社様について

[所在地]
富山県富山市小中163番地

[事業概要]
医薬品向けプラスチック容器・キャップの製造・販売。
クリーンルームを備えた製造環境で、国内で半世紀以上の実績。柔軟な生産体制と高度な開発・技術力により、幅広い薬剤・製剤に対応する容器を製造し、製薬メーカーの多様な課題を解決できるのが強み。

阪神ホールディングス株式会社様 Webサイト

 能登半島地震を機に災害リスクを再認識。BCP 対策とサーバ維持負担の軽減を目的に、自社設置型運用からハウジングへ移行しました。データセンター管理により災害リスクを大幅に低減。さらには、業務負荷軽減により、コア業務へのリソース最適化に向けた体制づくりに成功した事例をご紹介します。

課題
(1)災害 / 障害リスクに対応できる運用
(2)人に依存しない体制づくりと運用負荷解消
(3)老朽化オンプレ環境の維持コスト軽減
効果
(1)BCP対策で ”災害に強い” 事業継続性を確保
(2)日々の運用負荷を軽減!注力業務に集中できる環境へ
(3)維持コストから解放!安心できるIT基盤に

目次

BCP対策強化 / 担当者の負担軽減を実現するための「3つの課題」

執行役員 グループ統括 本部長 上田 祐輔 様

-検討のきっかけを教えてください-

 災害時の事業継続性強化(BCP対策)と情報システム部門の運用負荷増大がきっかけです。

 

 昨今、得意先さまからの監査やアンケートでBCP対策の対応を問われる機会が増え、継続的な取引にはBCP強化が必須となっていました。さらに、2024年1月の能登半島地震でサーバラックが移動し、担当者が地震直後から対応に追われるなど、自社設置での限界を感じていました。

 

 こうしたリスクやトラブル対応により、情報システム部門の負担は年々増加。安心して第三者施設に任せられるサービスがないか、検討を進めてきました。

-どのような課題をお持ちでしたか?-
課題1: 災害 / 障害リスクに対応できる運用

 

〈情報システム部門 大平係長の課題〉

 当時、サーバは富山本社で管理し、バックアップデータは別拠点で管理していました。

 

 しかし、2024年1月の能登半島地震で、大沢野拠点のサーバラックが大きく移動し、電源コードが突っ張る危険な状態に。余震が続く中、現地で監視しながら修復対応を行う必要があり、精神的にも肉体的にも大きな負担でした。

 

〈執行役員 上田本部長が感じていた課題〉

 得意先さまからの監査やアンケートで、BCP対策に関する質問項目が増え、製品供給だけでなく情報管理やシステム運用の耐障害性を求められる中、現行体制では十分な説明ができないという課題がありました。自然災害以外でも、予期せぬ設備トラブルが発生することがあります。

 

 こうした状況から、災害と監査の両面で「現行体制・設備の限界」を痛感し、第三者施設に委ねる必要性を強く感じていました。

課題2:人に依存しない体制づくりと運用負荷解消

〈情報システム部門 大平係長が感じていた課題〉

 情報システム部門は3名体制で、日々の監視やバックアップ確認、仮想サーバの動作点検などに加え、障害発生時は業者手配やスケジュール調整、復旧判断や社内周知までを一気に対応していました。災害や障害が重なると業務が集中し、負担とプレッシャーが大きくなる状況でした。

 

 過去にはUPS※1不調で当日交換を行いましたが、業務が集中する日中を避けての対応となり、残業は避けられませんでした。対応台数は少なかったものの、時間帯や規模によってはさらに負担が増すことを想像すると、精神的なプレッシャーは非常に大きかったです。

 

 さらに、連絡窓口が属人化しており、休日や不在時は連絡が滞るケースも発生。残業や休日出勤が常態化し、業務効率化やDX推進といった前向きな業務への取り組みに時間を割けない状態が続いていました。

 

〈執行役員 上田本部長が感じていた課題〉

 こうした負担を減らすため、手離れが良い運用へ切り替え、専門家が監視し予兆段階での迅速な連携が可能な体制への移行が不可欠だと考えていました。現場の拘束と精神的負担を軽減し、情報システム部門が改善や仕組みづくり、生産性向上といった付加価値の高い業務に集中できる環境を整える必要があると認識していました。

 

※1:予期せぬ停電や入力電源異常が発生した際に、電源を供給する機器(負荷機器)に対し、

    一定時間電力を供給し続けることで、機器やデータを保護することを目的とした装置。

課題3:老朽化オンプレ環境の維持コスト軽減

〈情報システム部門 大平係長が感じていた課題〉

 基幹システムを含め、本社・他拠点で利用するシステムは全て本社に集約していました。これらを維持するため、サーバールームは24時間稼働が前提となり、空調・電力の維持費だけでも年間100万円以上に。

 

 さらに、停電のUPS調達・交換、故障時の機器更新、空調維持など、目に見える費用に加え、管理に要する人件費や調整時間といった目に見えない費用や負担も積み重なっていました。

 

〈執行役員 上田本部長が感じていた課題〉

 経営面では、老朽化が進む社内設備の更新投資が毎年発生し、償却や価値減少に見合う効果が見えにくい状況。維持コストが膨らむことで、攻めのIT投資へ回せる余力が削られるという課題感が年々強まっていました。

「3つの課題」を解決する剱データセンターの『Oensハウジングサービス』

-採用の決め手を教えてください-

 BCP対策の強化と運用負荷の軽減を実現できると感じたからです。複数のデータセンターを比較した結果、長年の取引実績とサポート体制への信頼、剱データセンターの堅牢性と対応力も魅力でした。

 

 オンプレミスでの継続も検討しましたが、老朽化設備の更新や災害リスク、属人化業務が残るため、耐震性・電源監視・空調管理を委ねられるハウジングサービスを選択しました。

 

 

『Oensハウジングサービス』の詳細を見てみる >>

グループ統括本部 総務部 総務課 情報システム係 係長

大平 健一 様

-工夫された点を教えてください-

 導入にあたり、最も重視したのは安定稼働の確保です。停止期間や移行手順を慎重に設計し、テストと告知を徹底することで、業務への影響を最小限に抑えました。

 

 具体的には、移行前に詳細なスケジュールを策定し、関係部署への周知を複数回実施。停止時間を短縮するため、仮想サーバの構成やバックアップ形態を事前に見直し、移行後の運用負荷が増えないよう調整しました。

導入効果・メリット

-取り組みの効果はいかがでしたか?-
効果1:BCP対策で ”災害に強い” 事業継続性を確保

 以前は、富山本社と大沢野拠点でサーバを管理しており、災害やトラブル発生時の事業継続性に不安がありましたが、「耐震性・電源・空調・監視体制」が整った剱データセンターにサーバを預けることで、災害リスクを大幅に低減し、安心感が高まりました。

 

 さらに、施設の堅牢性を確認したことで、得意先さまへのBCP対策説明にも説得力が増し、信頼性向上につながっています。災害やトラブル発生時もリスクを最小限に抑え、安心して業務を継続できる環境が整ったので非常に満足しています。

効果2:日々の運用負荷を軽減!注力業務に集中できる環境へ

 これまで情報システム部門で担っていた監視や障害対応※2は、HCSさんの専門SEに委託しました。サーバ故障時は「ベンダー企業からの通報 → 専門SEの連絡」へとつながる仕組みにより、予兆段階のスムーズな双方向連絡も実現。これにより、復旧までの時間が短縮され、夜間や休日の呼び出し頻度も減少しています。

 

 今後、残っている旧サーバの撤去がすべて完了すれば、計画停電作業などが不要になり、会社全体の業務改善や生産性向上といった前向きな業務にリソースを集中できるようになると感じています。

 

※2:別途、「サーバ障害復旧支援サービス」に加入している場合に対応可能。

効果3:維持コストから解放!安心できるIT基盤に

 以前はオンプレミス環境の維持に多くのコストと労力がかかり、老朽化設備の更新投資がIT投資を阻害する要因となっていました。『Oensハウジングサービス』導入後は、こうした維持作業から解放され、設備更新に伴う突発的な支出リスクを削減できる体制へ移行しました。

 

 総コストは月額費用やハウジングサービス費用の発生により増加しましたが、「BCP対策と運用負荷軽減」という “保険価値” を重視し、コスト増を許容してでも事業継続性と安心感を確保することを最優先に考えた環境が実現しました。

 

 オンプレミスの老朽化設備を更新し続けるよりも、災害リスクを減らし、属人化を解消できる体制への投資は、将来的な価値につながると感じています。

 

 

『Oensハウジングサービス』の詳細を見てみる >>

 

今後の展望

-今後、取り組みたいことをお聞かせください-

〈情報システム部門の展望〉

 今回のサービス導入により、インフラ基盤の安定性と事業継続性を確保できました。今後はこの基盤を活かし、さらなる改善と成長を目指しています。運用のアウトソース化や自動化を進め、「情シスレンジャー※3」導入で、ランサムウェア対策を強化し、情報システム部門の負担を完全に解消できるように取り組んでいます。

 

 こうして生まれる余力を、業務効率化やDX推進に充て、業務スピードと精度を高めたいです。

 

〈執行役員 上田本部長の展望〉

 負担軽減で生まれる時間は、生成AIやシステム統合による業務の簡略化とスピード向上に時間を割き、新しい仕組みやサービスを最大限活用するため、社員教育やITリテラシー向上にも力を入れたいです。

 

 世の中の変化に遅れないよう、情報収集と教育を継続的に行い、全社でデジタル活用を進めることで、競争力をさらに高めていきたいと考えています。

 

※3:HCSが提供する、バックアップ・セキュリティ・DR(災害復旧)対策を包括的に支援するサービス。



-インタビューにご協力いただきありがとうございました-

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