「一元化」と「見える化」による販売管理のデジタルシフト
ダッシュボードやタブレットによる販売管理業務効率化の事例
公開日: 2021.11.01
HCSNewsLetter 第205号
取材協力
会長 藤井 敏一 様
理事 畑 俊成 様
理事 長澤 孝司 様
農事組合法人富山干柿出荷組合連合会様について
[所在地]
富山県南砺市高宮1248
[事業概要]
干柿の集荷、選果、販売
干柿生産に係る共同利用施設の運営、農業経営の指導、など
富山県南砺市に事務局を構え、干柿生産に係る共同利用施設の運営や農業経営の指導に取り組まれている、農事組合法人富山干柿出荷組合連合会様。
販売管理の業務効率化のための課題をどのように解決し、どのような効果が得られたのか?その詳細をご紹介します。
- 課題
- (1)Excelによる煩雑な資材管理を改善したい
(2)荷受検査の紙運用を見直したい
(3)市場別取引単価・数量を見える化したい
- 効果
- (1)資材管理を基幹システムに集約
(2)タブレットによるペーパーレス化
(3)市場への出荷数の最適化
業務効率化のための「3つの課題」
当組合は170件超の生産農家が加盟し、干柿の販売管理を担っています。10年以上利用する基幹システムは、販売管理業務の効率面で課題がありました。
課題1:Excelによる煩雑な資材管理を改善したい
組合が各農家へ払い出す資材の管理は、基幹システム側に管理機能が無かったため、Excelを使用していました。
課題2:荷受検査の紙運用を見直したい
干柿の荷受検査では、検査結果を紙に記入後、システムに入力していたため、2度手間が発生していました。
課題3:市場別取引単価・数量を見える化したい
全国数十箇所の市場と取引があり、売上全体の9 割を占めます。各市場の取引単価と出荷数量の実績を見て取引額の大きい市場を判断し、優先的に出荷するように計画する必要がありますが、日々の出荷計画会議の度に、各市場の平均取引単価と出荷数量を集計していました。
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会長 藤井 敏一 様
このようなシステム外での管理が必要だったため、販売管理業務が煩雑になっていました。
「3つの課題」を解決する「新基幹システム」
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理事 畑 俊成 様
■導入の決め手
煩雑な販売管理業務から脱却するため、使い続けてきた基幹システムを見直すことにしました。従来のシステムは当組合向けにつくられたものなので、これをベースに検討を進めました。刷新にあたり、HCSさんから多角的な提案が期待できたので、支援いただくことにしました。既存機能に新しい要素を融合し、新基幹システムとして刷新することを目指しました。
導入効果・メリット
効果1.資材管理を基幹システムに集約
Excelでの資材管理は廃止し、システムに直接入力するようになったので、農家への資材の払い出しから支払い金額の算出までを一つのシステムで完結でき、運用がシンプルになりました。
効果2.タブレットによるペーパーレス化
荷受検査ではタブレットを導入し、直接システムに入力することで、紙運用をなくせました。また、その場で農家に検査成績表を渡せるなど、荷受作業がスムーズになり助かっています。
効果3.「見える化」による迅速かつ的確な判断
新基幹システムにはダッシュボード機能を追加し、リアルタイム集計・グラフ表示で全国の各市場の平均取引単価と出荷数量が簡単に比較できるようになりました。荷受数もグラフ表示し、「見える化」することで、迅速かつ的確に出荷計画を立てることができます。以前は日々の出荷計画会議の度に、毎日1 時間かけて集計していましたが、それが無くなりました。
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理事 長澤 孝司 様
今後の課題
欠品による機会損失防止のため、半製品(個包装済)と製品(箱詰め・包装済)の在庫管理の精度を上げたいです。QRコードを活用するなど、現場に負担をかけずに正確に在庫計上できる仕組みが理想です。
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干柿の個包装の様子
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干柿の箱詰めの様子
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