1人あたり月30時間の残業をゼロに!システム統合で紙運用・非効率業務から脱却

事例|卸売業における販売管理システム刷新で、全社の情報共有をスムーズにした方法とは?

公開日: 2026.04.01

HCSNewsLetter 第258号

取材協力

総務課長 経理統括 中田 賢悟 様
営業部 課長    桑森 義久 様

北陸デラップス株式会社様について

[所在地]
福井県福井市三尾野町29-2-23

[事業概要]
食品容器、食品包装用フィルム印刷物、包装資材、食品・産業用包装機械の販売を行う卸売業。
食品の安全性と品質を守りながら、素材選定から印刷、包装形態、包装機械までを一貫して提案できる点を強みとし、「機能性・作業効率・コスト」のバランスを考えた最適な包装ソリューションを提供。

北陸デラップス株式会社様 Webサイト

 6拠点で販売管理情報が分断され、異なる運用が混在する中、集計・分析の手間や帳票の印刷・郵送といった非効率な業務課題が顕在化していました。販売管理システムとPCの老朽化を機に、『ターコイズ販売管理システム』を導入。システム統合を軸に業務の流れと運用を見直し、業務の標準化やペーパーレス化を進めることで残業ゼロを実現した事例をご紹介します。

課題
(1)月末業務の集中と残業の常態化を解消
(2)分断した各拠点6システムの情報一元化
(3)紙と手作業に頼った運用からの脱却
効果
(1)月末業務を平準化し、残業ゼロを実現!
(2)標準化の重要性に気づき、全社運用統一へ
(3)ペーパーレス化で情報活用しやすい環境に

目次

販売管理業務の効率化を実現するための「3つの課題」

営業部 課長 桑森 義久 様

-検討のきっかけを教えてください-

 旧販売管理システムとPCの老朽化が、大きなきっかけです。

 

 約30年前に本社に導入した旧販売管理システムは、長年の運用により処理性能や運用面での制約が徐々に顕在化し、日常業務においても改善の必要性を感じる場面が年々増加。処理速度の遅さが常態化し、業務の円滑な遂行が課題となっていました。また、各拠点で異なるシステムを利用していたことから、情報共有や管理の面でも課題を感じるようになっていました。

 

 今後の業務拡大や安定運用を見据え、老朽化や非効率な運用、複雑化した仕組みを整理・改善するため、販売管理システムの刷新を本格的に検討し始めました。

-どのような課題をお持ちでしたか?-
課題1:月末業務の集中と残業の常態化を解消

 旧販売管理システムは約30年前に導入されたもので、販売管理を担う基盤として長年利用されてきましたが、企業規模の拡大に伴い、日々の業務量やデータ量の増加に対応できなくなっていました。売上計上や伝票発行といった基本機能は備えていたものの、実態としては売掛金管理が中心で、販売管理システムとして十分に活用できているとは言えない状態でした。

 

 日常業務の中心となる伝票処理にも大きな負担がかかっていました。システム起動には約3分、伝票1枚の発行には10分前後を要し、作業のたびに待ち時間が発生。夕方に処理が集中すると、伝票の一括発行に1時間以上かかることもあり、業務が止まりやすい状況でした。

 

 また、請求書発行業務の負担も深刻で、月末の請求書発行には3日以上かかることもしばしば。朝から作業を始めても昼食後まで作業が続くことが多く、繁忙期には特に大きな負担となっていました。その結果、1人あたり月約30時間の残業が常態化しており、担当者に大きな負荷がかかっていました。

課題2:分断した各拠点6システムの情報一元化

 以前は、販売管理の情報が拠点間で6システムに分断され、全社で同じデータを見ながら管理できない状態でした。旧販売管理システムは本社利用が中心で、拠点間の情報をリアルタイムに把握できる仕組みが整っていませんでした。

 

 この分断の背景には、システム導入の経緯があります。当初は本社のみがシステム化し、他拠点は手書き伝票で運用していました。その後、営業所の規模拡大に伴い、本社の運用を参考にシステムを導入しましたが、マスタデータが統一されないまま運用が進行。その結果、本社と営業所、グループ会社を含め6つの販売管理システムが独立して存在するような構造となり、拠点や事業を横断して全体を把握することが困難な状態になっていました。

 

 こうした分断の影響は、日々の業務にも表れていました。在庫や売上は拠点別管理のため、他拠点の在庫確認には電話での問い合わせが必要となり、迅速な判断ができない場面が多々発生。自拠点で欠品があっても、他拠点の在庫を有効活用できませんでした。

 

 また、在庫数の正確性をシステム上で担保できず、在庫管理や発注判断は特定の担当者の経験や勘に大きく依存。どの商品をどのタイミングで発注するかといった判断を、誰でも同じように行える仕組みは整っていませんでした。その結果、全社の状況を同じ基準・同じ数字で把握することが難しく、販売管理を「全社の管理基盤」として標準化できない状態でした。

課題3:紙と手作業に頼った運用からの脱却

 月次や年次資料の作成においても、大きな課題を抱えていました。富山・金沢のデータを本社で確認するため、各拠点で帳票や売上管理表をドットプリンターで紙印刷し、郵送する運用が長年続いていました。本社で印刷する紙は月約550枚、毎月送られてくる紙資料も約300枚に及びます。

 

 さらに、旧販売管理システムにはデータ出力機能がなかったので、受け取った紙資料を見ながら電卓で集計する必要があり、数字をまとめるだけでも相当な手間と負担がありました。急ぎの場合には、データ画面をスクリーンショットし、メールに添付して送るといった暫定的な対応を取らざるを得ない場面もありました。

 

 こうした紙資料は、年間約10ケース分の段ボールとなり、決算後の整理には2日以上を要していました。情報は存在していても、すぐに活用できる形ではなく、全社の状況を把握することが難しい状態でした。

「3つの課題」を解決する『ターコイズ販売管理 V5 』

-採用の決め手を教えてください-

 HCSさんの営業・SEの真摯な姿勢や丁寧な提案に加え、当社の状況を深く理解し、寄り添おうとする姿勢を感じられたことが決め手です。

 

 単に機能や価格を提案するのではなく、旧販売管理システムが抱えてきた課題や、今後どのような販売管理を目指していくのかについて、時間をかけて意見交換を行ってもらいました。販売管理システムを「入れ替えて終わり」にするのではなく、標準化していくことの重要性を再認識しながら、将来的な業務改善やデータ活用につなげていけると感じた点も選定ポイントの1つでした。

 

 また、導入後のサポート体制も重要な判断材料でした。「何かあれば電話で確認する」という当社の文化を否定することなく、寄り添いながら支援してくれる点には大きな安心感がありました。

 

 

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-工夫・苦労された点を教えてください-

 システム刷新にあたっては、これまで長年使い続けてきた販売管理の運用を一度整理し、新システムの考え方に合わせて見直す必要がありました。旧システムで「当たり前」として行っていた業務についても、なぜ必要なのか、今後も本当に必要なのかを一つひとつ確認しながら、運用を決めていきました。

 

 拠点や事業ごとに分かれていた販売管理を統合するにあたり、商品マスタや得意先マスタの整理は重要なポイントでした。分散していたデータを一つにまとめる作業については、想定していた以上にデータ量が多く、マスタの不統一もあったため、整理には時間と手間が大きかったです。また、長年慣れ親しんだ旧来のやり方から変わることに対して、現場から戸惑いの声が上がる場面もありました。

 

 それでも、「販売管理を全社で統一し、標準化していく」という方向性を共有しながら進めることで、少しずつですが現場の理解が深まってきています。簡単な取り組みではありませんでしたが、導入を通じて、自社の業務や運用を改めて見直す良い機会になったと感じています。

総務課長 経理統括 中田 賢悟 様

導入効果・メリット

-取り組みの効果はいかがでしたか?-
効果1:月末業務を平準化し、残業ゼロを実現!

 『ターコイズ販売管理システム』導入により、販売管理業務の処理の流れが整理され、月末業務や請求書発行業務の効率化進み、残業時間がゼロを実現。伝票処理や請求書発行といった日常業務の流れが大きく改善され、販売管理の役割を「日々の業務を支える基盤」へ見直す、第一歩になりました。

 

 システム刷新を機に、「処理をためない」「その場で処理する」ことを前提とした業務の進め方へ見直し、日常業務の中で処理を完結させやすくなりました。今では、システムの応答を待つストレスもなく、スムーズに操作できる環境が整い、作業を効率的に進められる基盤が出来上がっています。

 

 以前は残業が常態化していましたが、今では月末・月初であっても業務が分散できるように。販売管理システムを軸に業務の進め方そのものを整理できたことによる効果だと感じています。

 また、処理待ちやシステムの応答を気にしながら作業を進める必要がなくなったことで、担当者は「急がされる業務」から解放され、落ち着いて業務に取り組めるようになりました。今後は、こうして生まれた時間を、さらなる業務改善や付加価値の高い業務へ活かしていけると期待しています。

効果2:標準化の重要性に気づき、全社運用統一へ

 販売管理システムの統合により、分散していたシステムが一本化され、拠点・事業をまたいだ同一基準での運用が可能になり、全社的な標準化とデータ活用に向けた土台が整いました。

 

 これまで拠点・事業ごとに運用が異なり、全社の状況を把握しづらい課題がありましたが、「全社で標準化していくことの重要性」に気づけたことが、大きな成果だと感じています。標準へ寄せていく方向性を共有できたことは、運用統一に向けた確かな前進です。

 

 また、『ターコイズ販売管理システム』の導入により、得意先別・商品別などの販売データをボタン一つで簡単にCSV出力できるようになり、数字に基づく分析や戦略立案につなげられる環境が整いました。さらに、全拠点の在庫を一元的に確認できるようになったことで、急な出荷対応時も他拠点の在庫を即座に把握し、融通の判断を迅速に行える環境が実現。電話での確認作業がなくなり、在庫確認から手配までの流れがスムーズになっています。

 

 全社の在庫が見える化されたことで、過剰在庫の抑制や在庫の適正化といった改善にも取り組めると期待しています。まだ活用の途中段階ではありますが、事業継続や生産性向上につながる活用方法を全社で習得しながら、『ターコイズ販売管理システム』を最大限に活用していきたいです。

効果3:ペーパーレス化で情報活用しやすい環境に

 販売管理システムの統合により、他拠点の帳票や売上管理表を画面上で確認できるようになり、印刷・郵送・保管・整理といった作業が大幅削減。月次・年次の管理にかかる負担が大きく軽減されました。

 

 売上に関する資料やデータを販売管理システムの画面上で確認でき、必要に応じてCSVやPDFで出力する運用に移行。これにより、情報が紙ではなくデータとして蓄積・活用できるようになり、ペーパーレス化と業務効率化を同時に進めることができました。

 

 月次・年次の管理業務においても、紙を前提とした整理や保管作業が不要となり、決算後の負担が軽減。このデータ化された環境を活かしながら、さらなる業務の標準化や効率化にも取り組んでいきたいです。

 

 

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今後の展望

-今後、取り組みたいことをお聞かせください-

 今回のシステム刷新により、業務を安定して回すための基盤は整いつつあります。今後は、この基盤を活かしながら、会社の価値を高めるためのツールとして活用していきたいです。

 

 その中でもまずは、データ活用の定着に取り組みたいです。数字をもとに状況を把握し、次の一手を考えるための材料はそろっているので、データを見る機会を増やし、「感覚」ではなく「根拠」に基づいた判断ができるようにしていきたいです。また、在庫の見える化が進んだことで、これまで以上に在庫の持ち方を見直す余地が生まれました。当社の強みである、豊富な商品ラインナップやきめ細かな対応力を維持しながら、過剰在庫や滞留在庫を抑え、より効率的な在庫運用を目指していきます。

 

 さらに、営業担当が社外でも業務を行える環境の整備や、Excelで運用している製造管理業務のシステム化、生成AIの活用などにも取り組んでいく予定です。ITに任せる部分と、人が価値を発揮する部分を切り分けながら、無理なくDXを進めていくことで、変化に強い会社づくりにつなげていきたいと考えています。

-インタビューにご協力いただきありがとうございました-

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